OTC医薬品とは?薬を買うと所得税が安くなるかも?どれぐらい安くなる?
2016/01/24

引用:http://www.jsmi.jp/what/
ニュースや新聞では、軽減税率について適用範囲をどうするとか話題になっていますが、軽減税率以外の税制改革についても話し合いがされています。
その中で、薬局などで購入できる特定の市販薬を一定額以上購入すると所得税が安くなるという新制度が与党で合意されました。
特定の市販薬って何だろう?どのぐらい買ったら所得税が減税されるのだろうか?と気になったので、今回はこの新制度について調査してみました。
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新制度の内容
新しい制度では、さきほども書いてしまいましたが、薬局などで購入できる特定の市販薬を一定額以上購入すると所得税が安くなります。
年間に累計して1万2000円以上の市販薬を購入すると最大10万円まで課税所得より差し引かれます。
年収500万円の世帯を例にしてどれぐらい所得税が差し引かれるのか説明します。
年収500万円の世帯では、差し引かれる所得税率は20%になります。
市販薬を年間で3万円購入した場合、1万2000円を超えた分の1万8000円が所得が控除される対象額になります。
この1万8000円に20%かけると3600円になります。この3600円分が所得税から差し引かれます。
計算式:(3万円 - 1万2000円) × 0.2(20%) = 3600円
市販薬でも「特定の」というふうに伝えましたが、すべての市販薬が対象となるわけではないのです。
対象となるのは「OTC医薬品」と呼ばれる薬を購入したときにのみ減税の対象となります。
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「OTC医薬品」とは?
もともと薬局やドラッグストアで売られている薬は、医師の診断や処方が必要となる薬で、成分の効果や安全性を確認した薬のみ薬局やドラッグストアで販売できるようになっています。
「OTC」とは「Over The Counter」(カウンター越し)の略で、その頭文字をとって「OTC」と呼びます。
「OTC医薬品」とは、薬剤師がカウンター越しで接客して薬を販売する薬という意味になります。
薬局やドラッグストアでOTC医薬品かどうか見分ける方法は、一部の薬にはパッケージに「OTC医薬品」と表示されている薬もありますので、薬を買うときはパッケージの側面を一度みてみてください。
代表的なOTC医薬品を並べておきます。
胃腸薬
ガスター10 | 第一三共ヘルスケア |
アシノンZ | ゼリア新薬工業 |
鎮痛剤
ロキソニンS | 第一三共ヘルスケア |
ナロンメディカル | 大正製薬 |
鼻炎薬
アレグラFX | 久光製薬 |
コンタック鼻炎Z | グラクソ・スミスクライン |
点眼薬
ロートアルガードプレテクト | ロート製薬 |
アイフリーコーワAL | 興和 |
さいごに
開始時期は再来年の2017年1月からの予定なのでまだ先の話になります。
この税制改革を進めている背景や目的は、年々増え続けている医療費の抑制のため、
軽度の症状の場合は医師の診察を受けるのではなく薬を買って治してほしいという思いがあります。
そうはいっても、重い病気の前兆かもしれないので医者に診てもらいたいですよね。
規制緩和によりコンビニでも買えるような時代になっていきますので、医薬品の販売・購入は慎重にすべきだと思います。